放射線医学教室インタビュー
Interview

現場で働くドクターの声

実際に放射線医学教室(診断部)で働くドクターが、医局の特徴や働く環境など、さまざまな質問に答えます。

どうして放射線科医になろうと思ったのですか?
高橋先生
どの診療科を専攻するかに悩んでいたとき、放射線科の画像診断の知識はどの科でも役立つと思って勉強を始めたのですが、じっくりと画像に向き合うという仕事が自分に合っていると思ったからです。勉強していくと、段々と分かるようになっていく喜びもあります。
この放射線医学教室での研修はどうですか?
原田先生
私は救急科に入局して、現在この教室でサブスペシャリティとして放射線科の勉強をしています。救急は画像診断と関わる機会も多く、IVRで止血して患者さんの状態が回復する姿を目の当たりにして興味を持ちました。他科から学びに来ている私にも分け隔てなく丁寧に指導してくれる先生ばかりで、後進育成に対する熱意を感じます。
放射線医学教室の教育体制について教えてください
横山先生
各部位の画像診断、核医学、IVRそれぞれのスペシャリストが揃っており、放射線科医として必要な知識や技量は一通り学ぶことができます。これはキャリア形成にも重要です。まずはすべてのモダリティや臓器に対応できるゼネラルラジオロジストを目指し、さまざまな場面で柔軟に対応できる医師となるよう指導し、その後それぞれの興味に応じて、専門領域を極められるような体制をとっています。
放射線科での研究についてはどう思いますか?
原田先生
全身を診るため、幅広い知識を身につける必要があるところに面白さがあると思います。他科の先生とディスカッションするためには、同等以上の勉強をしなければなりません。一次読影で実践経験を積みながら、自学をする。その両方が大事だと思います。
働く環境はどうですか?
高橋先生
他科に比べると時間の管理がしやすいと思います。割り当てられた読影件数をこなせば、あとは自学自習の時間をとったり、プライベートを充実させたりと、それぞれの過ごし方ができます。将来は「遠隔読影」という働き方を選択することもできるので、オンオフ分けながら医師として働きたい人には合っていると思います。
AIによって放射線科医の仕事はなくなると聞いたのですが…
横山先生
確かに数年前にそう言われていたことはありますが、実際には、たとえば脳の血管だけなど、AIにできるのは一部のことで、全身を総合的に診断することはまだまだできません。そのため、放射線科医はAIを補助的に活用しながら、より精度の高い画像診断をしていくことになると考えられます。