放射線医学教室
Medicine

研修医・学生の皆さんへ

杏林大学医学部放射線医学教室は、大学設立と同時に設置された教室で、長い歴史を有し、放射線診療を専門とする多くの人材を輩出してきました。付属病院内の画像情報全般を管理し診断するという体制をとっており、CTやMRI、核医学をはじめとして常に最先端の診断装置を導入。各分野のスペシャリストが揃っており、研修医や専攻医に充実した教育を行っています。さらに、画像化治療(IVR)においても、多くの先進的な手技について診療と研究に取り組んでいます。

放射線診断医は、頭部、胸部、腹部、そして骨関節などの全身のあらゆる部位の画像診断を司り、「頭のてっぺんから爪先まで全身を診る」医師と言えます。現在、実臨床において画像診断の果たす役割は極めて重要で、画像診断なくして現在の医療は成り立ちません。カンファレンスでは患者さんの治療方針を決定する重要な役割を担っており、全ての診療科を専門的知識によりサポートする放射線診断医は「Doctor’s Doctor」と呼ばれています。

しかし、世界的に見ても、日本は放射線科医が不足しています。人口比で見たときに、CTやMRIの台数は世界一の日本が、放射線科医の数ではアメリカの約1/3。その結果、およそ半数の画像が放射線科医の目に触れることなく、診断が下されていると言われています。隠れた疾患を見つけるためにも、あらゆる部位を診られる放射線科医がもっと必要です。

当教室では、幅広い知識を有しながら高度な専門性を身につけ、我が国の放射線医療をリードする人材の育成に力を入れています。この領域に興味を抱き、将来スペシャリストとなることを目指す医学生や研修医の皆さんを歓迎します。

放射線医学教室教授
教室主任
横山 健一
YOKOYAMA KENICHI