入局案内
Program

放射線科専門研修プログラム

研修の概要

初期臨床研修終了後の専門研修1、2、3年次は、今まで培ってきた知識、技量をもとに放射線診断および放射線治療に携わり、放射線医学全般の基本知識と技術を学びます。4年次に日本医学放射線学会放射線科専門医認定試験の受験資格を得た後、試験を経て放射線科専門医資格を取得することができます。

放射線科専門医資格取得後2年間、さらに専門的な知識、技量を習得し、日本医学放射線学会放射線診断専門医あるいは放射線治療専門医認定試験を受験し、放射線診断専門医あるいは放射線治療専門医の資格を取得します。

専門医資格取得後は、専門的な診療に従事するとともに、学生の教育にも関わることになります。大学院へは初年次より入学が可能です。

研修内容 放射線診断(画像診断)では、単純写真(マンモグラフィを含む)、消化管造影の手技及び読影、CT・MRI の検査および読影、核医学の読影、血管造影およびその手技を応用した治療(IVR: Interventional Radiology)の習得を各段階を経て行います。

放射線治療では放射線腫瘍学の基礎知識と治療の実際を体験し、臨床における放射線医学の重要性を認識した臨床医の育成をめざします。

取得できる資格

  • 日本医学放射線学会 放射線科専門医
  • 日本医学放射線学会 放射線科診断専門医、放射線科治療専門医
  • 検診マンモグラフィ読影認定医
  • 日本インターベンショナルナルラジオロジー学会(日本 IVR 学会) IVR 専門医
  • 日本医学放射線学会 研修指導者 がん治療認定医

研修場所

臨床専攻医1~2年目杏林大学医学部付属病院
臨床専攻医3~4年目関連病院(東京逓信病院、立正佼成会附属佼成病院、多摩南部地域病院など)もしくは杏林大学医学部付属病院

※留学(海外、国内)は希望により認めます。

海外留学実績

University of California, San Francisco(UCSF)/Harvard University/Stanford University/Bowman Gray University/ North Carolina University/Johns Hopkins Universityなど

国内留学実績

東京大学、慶応大学、聖路加国際病院、国立がん研究センターなど

その他、放射線関連の専門施設でのトレーニングや開業も可能です。

研修の方法

放射線診断(画像診断)単純X線診断、消化管診断、CT、MRレポート作成を行い当該疾患に関する医学知識の習得に努めます。
放射線治療 指導医のもとで、放射線治療計画とその遂行に当たります。個々の症例の治療経過に則して 当該疾患の放射線治療に関する知識の習得に努めます。
週に一度、医局で勉強会・症例検討会を行い、知識の向上、プレゼンテーション能力取得を図ります。毎週金曜日にはIVRカンファレンスを行い、前週に施行された症例のプレゼンテーション や次週施行予定症例の治療方針の検討を行っています。

この他、関連診療科との合同カンファレンス、キャンサーボードに出席し、疾患の病態から診断ならびに治療までの過程を学習します。

指導医

研修評価

レジデントが読影を行ったものに関しては1次読影として保存され、2次読影医(指導医)による確認および指導が行われます。消化管造影や IVR などの検査に関しては指導医とともに行い適宜指導を受けます。

症例検討会の発表では、指導医から症例の選択やプレゼンテーションのスライド作成、発表の 方法などの指導を受けます。さらに研究会や学会にも積極的に参加していただきます。 総括的評価(学生の進級試験などに相当するもの)は特に行いません。

大学院との関連

初期臨床研修終了後に直ちに大学院に入学するコースもあります。大学院1・2年目は、基本 的にはレジデントの1・2年目と同様のトレーニングを受けます。大学院の3年目より学位論文のテーマに沿った専門の指導医のもとに研究を行います。

レジデント途中あるいは修了後に大学院に入学することも可能です。入学までの経歴に応じて、 臨床のトレーニングとの割合を考慮します。詳細は「大学院要項」をご参照ください。

処遇

レジデントの処遇については、「杏林大学医学部付属病院人材育成プロジェクト(後期研修)」 のホームページを参照してください。有給ポストであり、健康保険・労災保険に加入します。 当科では半日を 1 コマとして週3コマの外勤(アルバイト)が認められています。時間外のアルバイトについては個別にご相談ください。

レジデント修了後に杏林大学付属病院で勤務する場合、専門医取得までは原則として専門修練医(医員)となります。人事の状況により助教となる場合もあります。

研修を受けている先生の声


放射線医学教室
高橋正輝

杏林大学出身で、教育体制が整っていることを学生のときから感じていたので、研修場所として杏林大学病院を選びました。また、大学病院であれば、珍しい症例に触れられる機会も多く、勉強をする場として最適だと考えました。

実際に研修を受けて、指導医の先生たちの丁寧な指導のおかげで知識が着実に身についていることを実感しています。


放射線腫瘍学教室
長井美由紀

私は他大学出身で、初期研修から杏林大学病院で学んでいます。もともとは後期研修は出身大学の附属病院で受けるつもりをしていたのですが、放射線科医の先生はもちろん、他の診療科の先生方と接する中で、その穏やかな人柄に触れて、ここで後期研修を受けることにしました。