放射線医学教室のご案内 臨床体制

放射線医学教室(診断部門)

放射線医学教室(診断部門)の診療内容には、主に画像診断と画像下治療があります。画像診断では、最新鋭の撮影機器によるあらゆる先端技術を駆使した検査を実施し、患者さんにとって安全で優しく、また短時間での検査を実施しています。得られた画像から放射線診断専門医が詳細な解析や診断を行いますが、画像のみの情報だけではなく全身のさまざまな臨床情報を得ながら統合的に診療を行っています。

 一方、画像下治療(IVR: interventional radiology)は、高度な画像診断技術を駆使して、体を開くことなくわずかの傷と麻酔で外科的治療を行う手法で、さまざまな疾患や病態に応用されています。当科では、IVR専門医によりカテーテルを用いた血管内治療を中心とした多くの手技を行っています。
 以下に当科で行われている画像診断および画像下治療について概要を示します。

画像診断

  • 一般エックス線診断:胸腹部単純撮影、全身の骨・関節の撮影など
  • CT(コンピュータ断層撮影)
  • MRI(磁気共鳴断層撮影)
  • 核医学検査:微量の放射線を出す放射性医薬品を体内に投与し、全身の形態や機能を観察する手法
  • 血管撮影:カテーテルを血管内に進め、造影剤を注入し血管の形態を観察する手法
画像診断カンファレンスの様子

画像下治療

  • 血管塞栓術:カテーテルを介して抗癌剤や塞栓物質を流し、腫瘍や出血を治療する手法
  • 血管拡張術:狭窄した血管(下肢動脈や腎動脈など)を拡張する手法
  • その他、中心静脈ポート留置、血管内異物除去、CTガイド下生検・ドレナージなど
IVRの様子

特色

最新鋭の撮影機器を備えており、放射線診断専門医とともに、放射線診療に熟練し高い技術をもった診療放射線技師、看護師が検査を担当しています。CTでは、平成29年3月に商用機としては世界第1号機となる超高精細CT装置 (東芝メディカル社製Aquilion Precision)が導入され、微細な構造を描出することでより小さな病変の発見や高い診断能が実現されるものと期待されています。CTではこの他に320列の多列検出器型CT装置(東芝メディカル社製Aquilion One)の2台を含め、いずれも80列以上の検出器を備えた計6台の装置を備えています。MRIは、3T高磁場MRI装置(東芝メディカル社製Vantage TiTan 3T)をはじめ、1.5T以上の静磁場を有する装置を計5台有しています。

院内では約10年前からPACSと呼ばれる医用画像管理システムが導入されており、完全フィルムレス化で、院内各部署のモニターから撮影直後より全ての画像情報が閲覧可能となっており、迅速な診断に寄与しています。

Aquilion Precision
Aquilion One

高度医療・研究内容

1.最新型のCTやMRIによる全身の高速・高精細撮像法

CTやMRIが潜在的に持つ形態・機能などの情報取得機能を、臨床的観点から最大限に生かすための撮像法および画像処理方法を研究しています。循環器領域(冠動脈疾患の診断など)、脳神経領域(さまざまな病態における脳血流の解析など)などを中心に臨床応用が行われています。

2.バルーンカテーテルによる血流コントロール併用手術療法

癒着胎盤のある妊婦の帝王切開や巨大な血管奇形などの外科的処置中に大量出血が予測される場合に、あらかじめバルーンカテーテルを太い血管に留置し術中の血流量をコントロールし出血量を減少させる手法です。

3.産後出血に対する子宮動脈塞栓術

大量出血で生命的危機に面した産後出血に対して、止血目的で子宮動脈などの骨盤内動脈にカテーテルを進め塞栓する手法です。外科的処置より低侵襲で子宮の温存が可能です。

地域連携内容

地域医療連携を通じて、地域医療機関からの依頼に応じさまざまな画像検査や診断を行っています。また地域の医療スタッフを対象とした不定期の画像診断の講義を実施し、地域の医療教育をサポートしているほか、多摩地区を中心に医療レベルの向上を目的とした以下の研究会、講演会を定期的に開催しています。

  • 多摩画像医学カンファレンス
  • 東京MRI研究会
  • 吉祥寺画像診断セミナー
  • 多摩IVRと画像診断セミナー 他

主要機器 他

1.CT(コンピュータ断層撮影装置

超高精細CT (東芝メディカル社製Aquilion Precision) 、320列の多列検出器型CT(東芝メディカル社製Aquilion One)2台を含む計6台

2.MRI(磁気共鳴断層撮影装置)

3T高磁場MRI(東芝メディカル社製Vantage TiTan 3T)、を含む計5台

3.血管撮影装置

シーメンス社製Artis Zeego (多軸血管撮影装置)を含む計5台

診療実績(平成27年度、画像診断対象数のみ)

  • 胸部単純撮影:62,266件
  • 腹部単純撮影:19,682件
  • マンモグラフィー:2,911件
  • 消化管透視撮影:1,491件
  • CT: 52,353件
  • MRI: 20,780件
  • 核医学検査:2,821件
  • 血管撮影・IVR: 2900件