医局の様子 先輩医師からのメッセージ

放射線医学教室(診断部)

放射線科・診断部のお仕事について教えてください――

診断部の主な仕事は、読影による画像診断になります。CTやMRIで撮影した画像を分析することで、病気の診断や治療効果測定を行い、医師や患者さんに治療のアドバイスをします。ほかに、血管撮影業務なども行っています。

読影は読影室にある自分のデスクで行うほか、各検査室にも同様の設備がありそちらでやることもあります。画像は部位や症例ごとに分類され、自分で好きに選定しながら取り組むのが基本です。頭のてっぺんから足の先まで、全身の症例をくまなく学ぶことができるので、他では得られない総合的な知識が身につきます。

また、治療方針について他の科の先生から相談されることも多く、様々な科のカンファレンスに参加し意見を述べます。私達の分析が患者さん一人ひとりの今後の治療を決定づけることも多々ありますので、まさに「縁の下の力持ち」と言える存在ですね。

どういう人が活躍できる職場だと思いますか?――

診断部では、患者さんと直接触れ合う機会はあまりなく、地下フロアでパソコンと向き合いながら自分のペースで業務に取り組む時間が長くなります。そうした環境の中で、細かな変化に注意を払いながら、自分が興味を持ったものをどんどん学びたがる方、知的好奇心や探求心が旺盛な方は楽しみを見出しやすいと思います。

私の場合、一番の楽しみは教科書に載っているような珍しい症例を発見することですね。「こんなの見つけたよ!」と、つい周りの同僚に自慢したくなります。

この仕事の「魅力」と「難しさ」を教えてください――

一番の魅力は、医者としての仕事をしながら、私生活の充実も図れる点ではないでしょうか。ほぼ毎日19~20時には家に帰っているので、帰り道に買い物をしたり、帰宅後には趣味のイラスト制作に没頭したり……。皆それぞれ、プライベートを充実させています。これは他の科ではなかなか難しい働き方だと思います。

キャリアとしては、専門医をとってから部位ごとの専門に分かれる形になります。例えば腹部を集中的に掘り下げて勉強する先生もいますし、全身の器官をくまなく広く学んでいる先生もいます。自分の興味ややる気次第でどのようにも知識を広げられ、進路の自由度は高いと思います。

一方で、あらゆる科の先生に頼りにされる立場なので、全身に及ぶ幅広い知識が求められます。一通りの臨床的な知識を身につけつつ、専門的な深い部分も覚えていかないといけません。患者さんと直に接さないとはいえ、私達の診断が治療方針に多大な影響を及ぼす以上、大きな責任を担っているという自覚は常に必要だと思います。

入局を考えている方へのメッセージをお願いします――

ここは上下関係や垣根があまり無くて、人が良くて親しみやすい仲間の多い職場です。判断に迷った時や疑問に思った時も同僚や先生に話をききやすく、居心地の良さは格別です。また、大学病院なので設備にも恵まれ、自分の好奇心の赴くままに学びに没頭できます。このように充実した環境で、患者さんだけでなく多くの先生方にも必要とされる、「特別な存在」を一緒に目指してみませんか?


放射線腫瘍学教室(治療部)

放射線科・治療部のお仕事について教えてください――

放射線科治療部では、内科・外科など他の科と連携しながら、放射線によるガン治療などを主に行っています。具体的には、まずは患者さんの診察をして、それまでの病気の経緯や治療履歴を確認しながら、最適な治療をプランニングします。単に放射線を当てるだけではなく、オンコロジストとしての立場から、本当にその方にとって放射線治療が最善の方法なのか、どのような施術が適しているのかを綿密に分析し治療を行っています。

放射線治療は「1回やって終わり」ではなく、場合によっては数十回もの治療が必要になります。また、術後も経過を観察しながら中長期的に患者さんを見守っていきますので、患者さんとの距離感も近く、深いお付き合いになる傾向があります。私も、術後5年10年とお付き合いが続いている患者さんが沢山いて、今では良きお友達になっています(笑)。

どういう人が活躍できる環境だと思いますか?――

放射線治療は、瞬発的なものではなく長くゆっくりと行う治療です。その間には、患者さんの体調が良くない時もあるし、側に寄り添って話を何時間でも聞く時もあります。どんな場面でも粘り強く接して一緒に病気に向かう姿勢は、医師と患者さんとの二人三脚と言えます。信頼関係が何よりも大切になるので、「どうしたら患者さんが安心できるか」を常に考え、進んで気配りができる人が求められるのではないでしょうか。

医療人として、患者さん一人ひとりとじっくりと向き合いたい方は、大いにやりがいを感じられると思います。

この仕事の「魅力」と「難しさ」を教えてください――

発展目覚ましい放射線治療分野を、大学病院という設備の充実した環境で学べる点は、医師として何よりの経験になるはずです。また、医師と患者さんという枠組みを超えて、「人と人」の結び付きをとても強く感じられる環境でもあります。

一方で、特性上治療の結果がすぐには見えてこないので、辛抱強さが必要な面もあります。また、治療機器の進歩に上手く順応する為には、積極的にセミナーへ参加するなど継続的な勉強が欠かせません。治療法などについても、こちらが想像している以上にお詳しい患者さんも多く、そうした方々の要望にしっかりと応えることで、信頼を培っていくことが大切です。

入局を考えている方々へのメッセージをお願いします――

放射線科治療部は、習得する知識の汎用性の高さ、キャリア構築の自由度という面でも、他にはない存在だと思います。今や、ガンはどの科においても避けては通れない病気です。ここで得た知識は、先生方とのやりとりはもちろん、様々な場面で役立ちます。例えば、治療部で肺ガンを診ていれば、呼吸器科に移った際にもスムーズに対処ができることでしょう。その経験は、他の医師にはない大きな武器となります。このように、放射線治療部を経由して他の科に行く、というキャリア構築も十分に考えられます。

高齢化社会を迎える日本では、今後ガン治療はますます重要になっていきます。その中心で「人」に寄り添いながら、最先端の放射線治療を学ぶことは、一医師としてとても意義のあることではないでしょうか。